シアター! [和書・翻訳書を読む]
小劇団「シアターフラッグ」―ファンも多いが、解散の危機が迫っていた…そう、お金がないのだ!!その負債額なんと300万円!悩んだ主宰の春川巧は兄の司に泣きつく。司は巧にお金を貸す代わりに「2年間で劇団の収益からこの300万を返せ。できない場合は劇団を潰せ」と厳しい条件を出した。新星プロ声優・羽田千歳が加わり一癖も二癖もある劇団員は十名に。そして鉄血宰相・春川司も迎え入れ、新たな「シアターフラッグ」は旗揚げされるのだが…。(Amazonより抜粋)Amazonでの評価は高いみたいですが、私はこの業界の内情は少し知っているので、物足りなさを感じました。
この著者の本は『三匹のおっさん』でも感じましたが、読みやすいですね。この小説は業界を知ってるから楽しめる人も多いでしょうし、知らない世界なので楽しめる人ももちろん多いのではないかと思いました。
文中に「分かりやすいエンターテインメントを目指す劇団はどこもなかなか評価されない。カジュアルなエンタメで万単位の集客を誇る劇団もあるが、そこも未だにメインストリームからは無視されているという」とありますが、それは著者が原作か何かで関わっていたあの劇団ですよね? 年間であれだけの集客を誇るのに無視されるのであれば、そもそもメインストリームって何? というところから考えていかないといけないような気がするのですがいかがでしょうか。
劇場の都合で公演がいきなりキャンセルになるのに、チケットの払い戻しが劇団持ちってのがちょっと解せないですね。
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