大地 [洋書を読む]
The Good Earth (Oprah's Book Club)
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英語の勉強の一環として洋書を読むようになってから、子供向けでも楽しめるものとしてファンタジーを主に選択してきましたが、実はこういう堅い本の方が好きです。
訳書の方は、小学生のときに読んで、なんだか重過ぎて難しい話としか覚えてなかったのですが、その原書とは知らず、ノーベル賞を受賞した、昔の中国の話を書いた本ということで新しく買ってきて読んで感動し、それからこの本の情報をネットで調べて初めて、これが「大地」の原書だということを知りました。
物語は、主人公のWangLung(王龍)とO-lan(阿蘭)が結婚するところから始まります。王龍がお金持ちの家に召使の1人を嫁としてもらえないかとお願いし、2人はお互いの顔も知らずに結婚しました。それからたくさんの苦労を重ね、王龍は少しずつ成功していきます。
同じ女として、O-lan(阿蘭)が夫WangLung(王龍)に裏切られてもひたすらつくす姿、そして最後に、不細工なので愛されるはずがないと言って死んでいく姿に一番心をうたれました。飢饉にも負けず、生きるための知恵を備えたたのもしい彼女が、夫の自分への愛を一度も感じず、夫が他の女性に心を奪われる事の苦しさを最後の最後に吐き出す。なんとも悲しい人生です。
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