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生成言語学入門 [言語学・日本語学を学ぶ]

生成言語学入門

生成言語学入門

  • 作者: 井上 和子
  • 出版社/メーカー: 大修館書店
  • 発売日: 1999/04
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
長い言語学の流れの中に(ミニマリスト・プログラム以前の)生成文法理論を位置づけ、音韻論・形態論・統語論・意味論の基本概念を丁寧に説明。さらに生成文法理論に欠かせない実証面を担う心理言語学の研究の進展についても紙幅を割いて解説。(Amazonより抜粋)

約10年前、と少し古い本なのですがよかったです。ただ、音韻論と統語論の分厚いテキストを英語で読んだあとだと、そのすっきりさにある意味がっかりしますね。3ヶ月みっちり習ったものが50~60ページで簡潔に説明できちゃうのですから。でも、第一言語の獲得についてくわしく書いてあったし、また生成文法の各分野でもまだ習っていないところがあったので、その情報について軽く予習できたのはよかったです。

ただ、用語が日本語なのが分かりづらかったです。英語が併記されていないものは、その名前がなんだったか思い出すのに時間がかかりました。特に音韻論の音韻素性はもう何が何だかさっぱり分かりません。

また、日本語の文章を使って樹形図を書いてあるので、その点は今までの疑問点が解消されました。やはり対象言語が自分の言語だと理解力が違いますね。以前、少しだけ聴講した音韻論のクラスで、先生が日本語を対象とした音韻論を専攻していたため、日本語の例をいくつもあげていましたが、そのとき教わったことは今でもしっかり覚えています。

そして、実は英語ネイティブは、英語で授業を受けているからだけでなく、今までの対象言語が英語だからめちゃくちゃ有利なんじゃないかということに、そのときはじめて気がつきました。色々なことに気がつくのがいつも遅いです。

 


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