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日本語の音声表現 [言語学・日本語学を学ぶ]

日本語の音声表現―スピーチ・コミュニケーション

日本語の音声表現―スピーチ・コミュニケーション

  • 作者: 長野 正
  • 出版社/メーカー: 玉川大学出版部
  • 発売日: 1995/07
  • メディア: -
今の話し方よりも、もっと有効な話し方を習得したいという人に向けて、スピーチ能力を身につけるための知識を説く。話題の選び方、構成などの実務的な事柄に加え、日本語の音声の知識も紹介する。(Amazonより抜粋)

この本には、どのようにスピーチを行うかということが第I編に、第II編に日本語音声の知識について書いてあり、その第II編を読みました。ずいぶん前に言語学の授業で、理解できる語彙と自ら使用する語彙には大きな差があると習いましたが、この本によると、日本人の平均理解語彙数は40,000語、使用語彙数はその1/3なのだそうです。各言語に語彙数に差があることを無視してこの数字をそのまま英語に持ってくると、「基本英単語3,000」というのがいかに少ないかが分かります。

ところで、私達はこれだけの語彙数を毎日使っているわけではありません。この本には「どれだけの語を覚えればどれだけの会話ができるか」という比較も載っていて、フランス語だと1,000語で会話の83.5% 、英語だと80.5%が理解できますが、日本語だと60%しか理解できない、とされています。そして、英語も、フランス語も、スペイン語も、5,000語で96%理解できますが、日本語で96%理解するには、なんと22,000語必要だと書かれています(詳しくは『現代日本語』岩淵悦太郎著)。

このように、語彙数が多いのにも関わらず、日本語の音節構造は単純で少ない。だから同音語が多いというわけです。

というわけで、この本はずいぶん前に読んで、それからは「フランス語を1,000語覚えさえすれば会話ができるようになるんだ!!」と自分に言い聞かせながら勉強をしてました。確か、フランス語の試験勉強をしている時にこの話を少ししたと思いますが、試験ではその1,000語以上に難しい単語もたくさん出てましたし、そもそも1,000語覚えた後も会話はあんまり出来ていないような気がします。

でも、それは、ただ単に私が「覚えただけ」で、使いこなせるようにはなっていないだけだと思います。ということを考えると、上の基本英単語3,000というのも、現実から大きくかけ離れているものではないと言えるかもしれませんね。

 


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