Syntax: A Generative Introduction [言語学・日本語学を学ぶ]
Syntax: A Generative Introduction (Introducing Linguistics)
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『An Introduction to Linguistic Theory and Language Acquisition』、『Thinking Syntactically: A Guide to Argumentation And Analysis』に続く、英語による統語論の本3冊目です。これまで読んだ中で一番おもしろかったです。これは今期の教科書として指定されていた本ですが、最初の2/3が前期の繰り返しだったので、前期にこの本を使えばよかったのに、と今学期中に何度も思いました。
少し前に、大学院の先輩に、授業で使ってた教科書を10冊以上ゆずってもらったため、我が家には統語論の本が何冊も「待機」しています。それなのに、これまで読んだ本は「入門書」ばかり。3冊でいったい何百ページあることやら、です。
この本も、『An Introduction to Linguistic Theory and Language Acquisition』と同じように、前期の「生成文法を使った統語論・意味論の授業」を受講したときに薦められた本なのですが、学期中は読む時間がまったくとれませんでした。だから教科書として指定されたときは少しうれしかったし、この本を読んでいるときはずっと楽しめたのですが、とにかく授業は本に書いてあることをそのまま読んでいるかのような内容、そしてその内容の多くは前期に既に習ったこと、という事実は非常に残念で仕方がありません。
話が少しずれましたが、前期ではほとんど英語のデータしか使われなかったので、この本に色々な言語が例に出てきたのは非常に興味深かったです。シータ理論やPROなど、英語話者の直感が必要な部分ではけっこう手こずりましたが、全体的な構成としては、非常によかったなと思います。
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