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Syntax for Dummies [言語学・日本語学を学ぶ]

黒田航(2005)「Syntax for Dummies: 市販の教科書を使って統語論に入門する前に知っておくと(自己防衛のために)有利な幾つかのこと」

タイトルの「(自己防衛のために)」というのが面白くて、テストの帰りのバスの中で読んでみました。

私は言語学は日本では学んでいないため、(日本では)どんなものが主流なのか、また、どの方が有名なのかあまりよく知りません。いえ、それを言うなら、今の大学では生成文法を主に学んでいるため、認知言語学がどのようなものかもほとんど知りません。だからその関係もほとんど知らなかったので、こういう、チョムスキー学派を批判している文書を読むのは色々と参考になりますね。

生成言語学 - 正確にはチョムスキー学派の言語学 - は言語学をエセ科学化しているという事実は歴然としている。(本文より抜粋)

私は今のところ、まだ言語学を習い始めたばかりなので自分の学んだ事にあまり批判的ではないのですが、今のところ、この点だけは、どうしても納得がいかないところです。先生や教科書や、その他の本でこの部分が出るたびにいつも首をかしげています。聞けば聞く程、「実は科学ではないと自分達も分かっているから、あえてそう主張しているだけなんじゃないか」という印象が強くなります。

ただ、それはまだ初心者の段階だからそう思うのかもしれません。だから、私の場合は、(チョムスキー学派が)言語学を本当に科学として扱えているのかどうかを知りたいというのが、今のところの勉強のテーマになっています。そして、言語学を科学化している、というのであれば、科学を学ぶ者としての心構え、というものはずっと忘れないようにしたいなと思います。

この著者のページには色々な情報が載っているので、もう少し探してみようと思います。「Syntax for Dummies」での口調が少し強かったので、きっと色々と独自の意見を展開していて面白いのではないかと思います。

 

黒田 航さんのページ:
http://clsl.hi.h.kyoto-u.ac.jp/~kkuroda/

 


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