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日本人の知らない日本語2 [言語観を知る]

日本人の知らない日本語2

日本人の知らない日本語2

  • 作者: 蛇蔵
  • 出版社/メーカー: メディアファクトリー
  • 発売日: 2010/02/19
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
「日本語の謎」に日々気づかされる日本語教師の日常。大爆笑の日本語バトル、待望の第二弾。(Amazonより抜粋)
日本人の知らない日本語』にも書きましたが、笑っていい内容なのかどうか判断しかねます。

良かったのは、外国人の日本化エピソードです。私も日本に帰ってきてしばらくは向こうでの慣習が無意識のうちに出てしまうので、日本のペースに慣れずに疲れたり、逆に見ず知らずの人に気味悪がられたりしてました。一番疲れたのは、本屋で本を買うときにカバーをかけるか聞かれて、いらないというと袋にいれようとするので、袋もいらないというとテープを貼るところですね。聞かれるたびに品物を受け取ろうとした手を引っ込めました。レジで本を鞄に入れるから万引きと間違えられることはないし、そもそもレシートを持っていれば問題ないと思うし、過剰包装は資源の無駄と思うのですがいかがでしょうか。

また、日本にいて一番気をつけているのは、道を歩いているときに見知らぬ人と目があったときに微笑まないようにすることです。向こうでは知らない人同士で微笑むのも話をするのも特に変わった事ではないし、目が合うと微笑むのは完全に無意識でやっているので日本ではかなり気をつけないといけません。

そんなわけで、向こうにいても日本にいても文化の違いに適用するのに手こずる私としては、この本に書いてあるような事で笑っていいものかどうか分かりません。大げさに表現している絵は面白いのですが、内容では笑えません。Amazonのレビューに日本語学習歴10年の方が「もちろん、人の誤解、誤り、価値観や固定概念を笑うことはとても簡単です。 日本のテレビでは多く、外国人は下手、不器用、かわいい、あやしいと描写されていて、みるだけに、爆笑させる描写が多い気がします。」と書いていて、でもこの本には愛情が感じられるとありますが、私にはそう思えませんでした。

一番最後の最後で、学生の間違いは笑わないようにしてるって書いてあってちょっとほっとしたのですが、でも結局本に書いちゃうんですよね。ただ、私も「お前の英語(の発音)がcuteだ」と言われたときが何度もあるのですが、彼らの目にはバカにするというより逆に愛情がこもっているように感じるので、不快に思うことはありませんでした。だから、きっとご本人が生徒さんに接するときは同じように愛情をみせているのかもしれないし、ツッコミを文化としている日本ではこういう風に本を書いたほうがウケるのかもしれませんが、テレビ等も含めて文化の違いや他人の誤りを「爆笑!」とするのはそろそろ止めにしてほしいなと思います。

タグ:日本語
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