たった、それだけ [和書・翻訳書を読む]
「逃げ切って」。贈賄の罪が発覚する前に、望月正幸を浮気相手の女性社員が逃がす。告発するのは自分だというのに―。正幸が失踪して、残された妻、ひとり娘、姉にたちまち試練の奔流が押し寄せる。正幸はどういう人間だったのか。私は何ができたか…。それぞれの視点で語られる彼女たちの内省と一歩前に踏み出そうとする“変化”。本屋大賞受賞作家が、人の心が織りなす人生の機微や不確かさを、精緻にすくいあげる。正幸のその後とともに、予想外の展開が待つ連作形式の感動作。 (Amazonより抜粋)Amazonレビューなんかを読んでいても、「たったそれだけ」というテーマで話が展開しているという印象をうけるようですが、私は最後の最後で「え?これで終わり、あ、だからこのタイトルか」と妙に納得してしまいました。もっと続くと思ったのに終わってしまったのですが、電車の中で読んでいたのであまり表情には出さなかったけど、出したかったというか、なんていうか、ちょっと嬉しいガッカリですね。面白かったです。